キャッシュレス考(docomo系 or LINE系)

キャッシュレス決済活用の経緯

キャッシュレスの決済サービスの競争が激しい。私はもともとキャッシュレス派で、クレジットカード(デビットカード)やタッチ決済を積極的に活用していた。そこにコード決済(Pay系)が雨後の筍のように出てきて、ポイント還元合戦が始まったが、ダンピングのようで不健全と思った上、コード決済よりタッチ決済の方が楽なので当初は手を出さなかった。だが、カードやタッチ決済のサービスとコード決済が連携するようになってきて、取り組むようになった。私個人の前提条件は次のような感じである。

  • 携帯電話はドコモ(Android、10年以上の継続利用)
  • dカード(ノーマル)所持
  • インターネット通販はAmazon
  • 家族の支出は楽天系を中心にして、お互い(共働き)個人の支出とはっきり分けている

そして、個人の支出は、iD(おサイフケータイ)×dカード(ノーマル)中心に、d払いも使う感じであった。そこに最近、Visa LINE Payクレジットカードが新しく出て、試しに申し込んでみた。LINE系はLINE Payカードの還元率が2%の頃はよく使っていた。また活用できないか、両者を比較し、活用法を考えてみる。

ドコモ系キャッシュレス決済の整理

ドコモ系の決済方法

まず、ドコモ系の決済方法は次の種類がある。

  1. iDにdカードを対応:ポイント還元率1%、スーパー還元プログラム1%(最大7%だが条件高い。携帯料金決済のみの場合、今月から改悪で0%)。なお、d払い(iD)はdカードと対応できないようで、メリットがない。また、全ての決済方法共通で、dポイント加盟店ではdポイントカード提示で0.5~2%もらえる。
  2. d払いにdカードを対応:ポイント還元率0.5%(d払い分)+1%(dカード分)、スーパー還元プログラム1%(携帯料金決済のみの場合、今月から0%)、dポイント加盟店0.5~2%、その他各種期間限定キャンペーンあり。また、Amazonなどのインターネット決済でd払いにするとなぜか携帯料金合算となり、dカード分のポイントが付かない(私の設定の仕方が悪いのかもしれないが、よくわからない。)。金曜・土曜にインターネット決済すると2%~加算の継続キャンペーンあり(最大5%だが、条件高い。)。
  3. dカード:ポイント還元率1%、インターネット通販ではポイントアップモールがある(還元率はサイトによる。)。
dポイント活用法

ドコモ系のポイントであるdポイントの使い道は次のものがよい。便利である。また、通常ポイントの有効期限が各取得時から4年間あり、余裕をもって管理ができるのもよい。

  • 通常ポイント:iDキャッシュバック、携帯電話料金支払。iDキャッシュバックは月の利用代金から引かれるので、iD決済時のポイントはそのまま取得でき、ポイント利用払いより優れている。携帯電話料金も、dカード決済によるポイントが付かないので、充当して損はない。
  • 期間・用途限定ポイント:街のお店やdデリバリーで使う。加盟店は非常に多いので困らない。

LINE系キャッシュレス決済の整理

LINE系の決済方法

次に、LINE系の決済方法をみてみるが、全てを拾うと非常に複雑なので公式ブログの記事(http://pay-blog.line.me/archives/22737456.html)を参照されたい。LINE Payのタッチ決済はQUICPayだが、Visa LINE Payクレジットカードのタッチ決済はiDである。それに前者はポイント還元がゼロで利用のメリットがない。利用の余地のある決済方法を整理してみる。

  1. Visa LINE Payクレジットカード(単体、iD、Visaタッチ):ポイント還元率3%(来年以降は不明)。家電量販店等ではShopping goにより0.5%~加算余地あり(これは決済方法を問わず利用できる。)。インターネット通販ならLINEショッピングのポイント還元あり。dカードのポイントアップモールより還元率高いものが多い。
  2. LINE Payコード決済にVisa LINE Payクレジットカードを対応(チャージ&ペイ):ポイント還元率1~3%、大量に使わない限り1%。特典クーポン利用可能で、回数は限られるが家電量販店5%オフなどは大きい。クーポン使わないならiD決済がよい。
LINEポイントの活用法 

LINE系のポイントであるLINEポイントの主な使い道は次のような感じである。有効期間が最終利用日から180日間で、これを経過するとポイント残高全てが消えるという仕様で、管理には慎重さが必要である。

  • LINEサービスに利用:LINEスタンプや着せ替えは、ちまちま貯まったポイントを使うにはちょうどいい。他のサービスはあまり使っていないが、デリマが使いやすいか。LINEマンガやMUSICを使っているならいいのではないか。
  • LINE Payコード決済で利用:残高不足のときに現金併用ができず、残高不足にならないように気を付けないといけないのが少し面倒だが、コンビニでの買い物等に使えるだろう。

利用シーンごとの検討

以上の整理をもとに、主だった利用シーンで最適な決済方法を考えてみる。

コンビニエンスストア
  1. セブンイレブン:ドコモ系ではd払い(コード決済、dカード連携)が1.5%、LINE系ではクレジットカード又はiD(タッチ決済)が3%で後者が有利。もっとも、d払いはコンビニ支払のキャンペーンを打つことが多く、キャンペーン期間であればd払いがよいだろう。
  2. ファミリーマート:dポイント加盟店(0.5%)であり、ドコモ系ではポイントカード提示+d払い(コード決済、dカード連携)で2%になるが、LINE系ではクレジットカード又はiD(タッチ決済)が3%である。dポイントカード提示+Visa LINE Payクレジットカードの組み合わせがよいだろう。また、LINE Payコード決済の特典クーポンで100円引きがあるので、月1回使うのもいいだろう。セブンイレブンと同様、キャンペーンがある場合はd払いがよい。
  3. ローソン:dポイント加盟店(1%)である上、dカード(単体又はiD)でポイント1%に3%の値引きがある(毎月のdカードの支払額から引かれる。)。基本的にはdカード(単体又はiD)が最適だろう。もっとも、LINE Payコード決済の特典クーポンで100円引きがあるので、月1回使うのもいいだろう。
  4. その他のコンビニエンスストア:dカード加盟店ではないので、セブンイレブンと同様になるだろう。セイコーマートデイリーヤマザキ、ポプラ、ミニストップにはLINE Payコード決済の特典クーポンで100円引きがあるので、月1回使うのもいいだろう。
インターネット通販等
  1. Amazon:ドコモ系で基本はdカード+ポイントアップモールで1.5%になるが、d払いで金曜日又は土曜日に買えば2.5%~になる。他方、LINE系はクレジットカード3%+LINEショッピング0.5%で3.5%になる。
  2. Googleplay決済:dカードでポイントがつくのはわかっているが、Visa LINE Payクレジットカードでポイントがつくかは未確認。ドコモはd払い(キャリア決済)でよくキャンペーンを打っている。
  3. GooglepayのSuicaチャージ:dカードではポイントがつく。Visa LINE Payクレジットカードの説明書で電子マネーチャージにはつかないとあり、Googlepayでもつかない可能性が高いが、未確認である。
服飾・雑貨等
  1. ユニクロ:ドコモ系ではd払い(コード決済、dカード連携)が1.5%、オンラインショップではdカード+ポイントアップモールで1.5%になる。他方、LINE系ではクレジットカード又はiD(タッチ決済)が3%、オンラインショップではLINEショッピングで1%加算できるので4%になる。後者が有利である。
  2. ニトリ:カード決済の還元率勝負になるので、Visa LINE Payクレジットカードが有利。
  3. 無印良品:カード決済の還元率勝負になるので、Visa LINE Payクレジットカードが有利。
  4. 東急ハンズ:dポイント加盟店で、dポイントカード提示+d払い(コード決済、dカード連携)で2%になる。dポイントカード提示(0.5%)+Visa LINE Payクレジットカード(3%)の組み合わせがよいだろう。
  5. タカシマヤ:dポイント加盟店で、dポイントカード提示+d払い(コード決済、dカード連携)又はdカード支払で2%になる。dポイントカード提示(1%)+Visa LINE Payクレジットカード(3%)の組み合わせがよいだろう。
  6. その他百貨店:カード決済の還元率勝負になるので、Visa LINE Payクレジットカードが有利。
ドラッグストア
  1. マツモトキヨシ:dポイント加盟店で、dポイントカード提示でd払いでもカード・iDでも合計3%となる。dポイントカード提示(1%)+Visa LINE Payクレジットカード(3%)の組み合わせがよいだろう。LINE Payコード決済の特典クーポンで100円引きがあるので、月1回使うのもいいだろう。
  2. その他ドラッグストア:ドコモ系ではd払い(コード決済、dカード連携)が1.5%(加算のチェーンもある。)、LINE系ではクレジットカード又はiD(タッチ決済)が3%で後者が有利。多くのチェーンでLINE Payコード決済の特典クーポンで100円引きがあるので、月1回LINE Payコード決済をしてもいいだろう。
家電量販店
  1. ヨドバシカメラ:どちらの加盟店でもなく、ポイントアップもない。店舗ではキャッシュレスでゴールドポイントの還元率が2%下がるので、Visa LINE Payクレジットカードの還元率が3%のうちはこれを使うのがよいが、現金でもいいかもしれない。オンラインではVisa LINE Payクレジットカードがよい。
  2. ビックカメラ:ビックポイントの還元率が下がるのでドコモ系は向かない。Visa LINE Payクレジットカードの還元率が3%のうちはこれを使うのがよいが、現金でもいいかもしれない。現金でもLINEのShopping goで0.5%入手できる。また、LINE Payコード決済の特典クーポンで5%引き(上限5000円?なお、今年の4月は生活応援キャンペーンで10%だった。)があるので、月1回LINE Payコード決済をしてもいいだろう。
  3. ヤマダ電機ビックカメラと同じ。
  4. エディオン:dポイント加盟店。dポイントカード提示+d払い(コード決済、dカード連携)で2%になる。また、dポイントクラブで商品ごとのクーポンを出しているので活用できる。dポイントカード提示(0.5%)+Visa LINE Payクレジットカード(3%)の組み合わせがよいかもしれない。また、LINE Payコード決済の特典クーポンで5%引き(上限5000円?)があるので、月1回LINE Payコード決済をしてもいいだろう。d払いのキャンペーンが行われることも多い。
  5. ジョーシン:dポイント加盟店で、dポイントカード提示で0.5%。また、LINEのShopping goで0.5%入手できる。ジョーシンポイントが下がるのでVisa LINE Payクレジットカードの還元率が3%のうちはこれを使うのがよいが、現金でもいいかもしれない。また、LINE Payコード決済の特典クーポンで5%引き(上限5000円?)があるので、月1回LINE Payコード決済をしてもいいだろう。d払いのキャンペーンが行われることも多い。
  6. ケーズデンキ:ポイント制度なしでカード決済の還元率勝負になるので、Visa LINE Payクレジットカードが有利。また、LINE Payコード決済の特典クーポンで5%引き(上限5000円?)があるので、月1回LINE Payコード決済をしてもいいだろう。
  7. ノジマ:dポイント加盟店で、dポイントカード提示で0.5%、更にdカード決済で3%値引きになる。同率のVisa LINE Payクレジットカードのポイント還元より値引きの方がいいだろう。
書店
  1. 紀伊国屋書店:dカード(iD)支払で合計2%になる。オンラインストアではポイントアップモール経由によりdカード決済で2.5%になる。他方、Visa LINE Payクレジットカードの還元率が3%のうちはこちらが有利である。
  2. 丸善ジュンク堂書店:dポイント加盟店で、dポイントカード提示で0.5%もらえる。これにVisa LINE Payクレジットカード(3%)の組み合わせがよいだろう。

まとめ

 

  1. dポイントカード提示やLINEのShopping go提示でポイント取得できる店ではそれを使う。
  2. ローソン・ノジマ電子マネーチャージはドコモ系で、それ以外はVisa LINE Payクレジットカード(単体、iD、Visaタッチ)で決済するのがよい。
  3. LINE Payコード決済の特典クーポン提供店は、月1回選んでLINE Payコード決済を行うのがよい。
  4. その他期間限定のキャンペーンがあれば、その内容に応じて検討する。

 

こうしてみると、LINE系の方が有利なものが多いが、これは3%還元のキャンペーンを前提としているからである。1年限定であり、LINEはサービスが色々と変わるので(ポイントの用途はここ最近で随分不利になった。)、これ1本に絞るのはよくないだろう。ポイントの利用はdポイントの方が使いやすいし、ドコモも様々なキャンペーンを打つと思われる。とはいえ、キャンペーン合戦を仕掛けたソフトバンクの余力が厳しそうなので、これからは全体的に落ち着くかもしれない。ドコモ系を維持しつつ、オンライン決済を中心に当面はVisa LINE Payクレジットカードも使ってみる感じがいいだろう。

いやはや、何となく整理してみたが、複雑で大変だ。